聞こうとするから聞こえるんだよ
これはかつての上司の言葉。私の視界を広げてくれた名言のひとつです。
時々この時の出来事を思い出しては、気持ちがリフレッシュして軽くなります。
当時5〜6人のチーム5つ、総勢30名弱の組織で、リーダーのアシスタントとして勤務していました。
チームごとに業務のペースも難易度も異なったため、今思えば謎の優越感のアピールや、逆にそれに対する批判など静かな抗争がありました。
この組織が一丸となれば会社全体の効率化が飛躍的にアップするとして会社も力を入れており、真面目な私は何とかこの危なかしい雰囲気が変わらないかとヤキモキしていました。
ある日、あるチームがおしゃべりを始め、だんだん声が大きくなり時間も長くなっていきました。うるさいなぁと気になり始めた頃、チャットで「ギン子さん、あのチームがうるさいです。注意してください」とメッセージが来ました。
やっぱりそうだよね、でも上司を差し置いて、しかも派遣社員の私が出しゃばるのもねと思い、隣に座る上司にお願いしたところ「放っておけ」の一言。
いざこざの火種を放置出来ないし、何よりうるさいと感じているのは私ひとりではない。
しばらくしてもう一度お願いするとまた同じ答え。
「うるさくないですか?」と聞いてみたら「ん?全然」との返事。
そして「あのね、聞こうとするから聞こえるんだよ。気にしなければ聞こえないよ」と笑顔で言われたのです。
これだけうるさいのに聞こえないなんて、そりゃないでしょ、、と呆れつつも何故かそんなモノなの??という気になり、試しに聞こえない振りをしてみました。頭(イメージ)で耳の向く方向を変えてみたという感じです。
するとあーら不思議、なんだかホントに聞こえなくなってきたのです。
たったこれだけのことなのですが、私にとっては深かった。
耳に入れたくない周りのネガティブな言葉や噂話し、実は自らアンテナを立てて拾っているのではなかったか。
そんなわけない!とたとえ気持ちが抵抗しても、
素直にやってみたらこうも簡単に心のザワザワを取り込まなくて済むんだ、と目からウロコ。
よく相談ごとのアドバイスで「気にするな」言いますが、なかなかゼロには持っていけないもの。
最初から気になるようなモヤモヤは無ければいいですよね。
自分の意識がどこに向いているのかを点検すること、違和感があればさっさと向きを変えること。
体験出来て良かった。
Nobody can bring you peace but yourself.
—Ralph Waldo Emerson
🐶 ふゎぁ、気持ちいいなぁ