50+カンパニー

シングル以上、既婚未満のアラフィフ日記

立ち寄り散歩 納涼夕涼み

文豪・谷崎潤一郎と小説「細雪」。はるか昔、教科書で見た記憶。

Twitterで『椅松庵で納涼夕涼み』とあり興味が湧いて詳細を見ると、椅松庵とは細雪の舞台にもなった谷崎潤一郎の居宅で、限定2日間、庭園のライトアップが開催されるとの事。

 

そもそも谷崎潤一郎が神戸にゆかりがある事すら知りませんでした。西宮市から神戸市東灘区住吉の範囲で、戦争での疎開を挟んで足掛け21年の間に13回転居し、最も長く住んだのが「椅松庵」なのだそうです。

通常は土日のみ16:00までの公開ですが、このイベントは平日、しかも19:00まで。交通機関は変われど通勤ルート上にあり、仕事帰りに立ち寄る事にしました。

 

住宅地に突如現れる、風情ある佇まい

 

 


入ってみると、純和風の外観から思いもよらないモダンな空間に驚きました。

 

家主は神戸領事館勤務のベルギー人と日本人の夫婦。
もともとは自分たちの居住用として建設したのだそうです。

 

神戸市のHPや新聞に「浴衣でどうぞ」とあったようで、浴衣姿の方がちらほら。

旧家蒔岡家の四姉妹の生活が描かれた細雪
浴衣姿に作品の世界へ入ったよう

 

 

当日は強烈に蒸し暑い日で、駅から徒歩3分という近さでも到着した時には汗だくでした。ところが室内は窓から風がすーっと通り抜けて涼しい。エアコンは元女中室の事務所のみですから、外からの自然の風というのに不思議と湿気を感じません。何故なんだろう・・

 

抜ける風が心地よい。
自然の風に涼を感じてノスタルジックになる私 

 

 

こちらは2階。
窓の向こうに六甲ライナーの橋げたが見えます

 


2階を見終わった頃に突然、豪雨になりました。夕暮れ時の雨というのもまた、情緒が加わってよろしい。

雨雲レーダーでは10分程でやむ様子、これは現代の便利機能ですね。

 

雨上がり。
しっとり濡れた緑に日本的な趣を感じます

 

台所や五右衛門風呂、谷崎文学の紹介や展示など他にも見どころはたくさんあるのですが、写真を撮りそびれました。

 

 

谷崎作品は作品世界と現実生活が密接な関わりがあるとされ、ならば「細雪」を少しでも読んで行こうと図書館で入手しましたが読了は間に合わず😗

上巻の1/4ほどしか読んでいませんが、それでも館内では随所に作品を感じることが出来て染みるものがありました。

 

 

このイベントは1年に1度、開催されているそうです。慌ただしい現代からちょっと逃避行。お近くの方は是非!

 

 

 

 

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椅松庵(いしょうあん)

住所:神戸市東灘区住吉東町1丁目6番50号

交通:JR住吉駅より南東へ900m徒歩約12分

   六甲ライナー魚崎駅より北へ徒歩約2分

   阪神魚崎駅より来たへ450m徒歩約6分

開館:午前10時~午後4時/土日(年始年末除く)

料金:無料

 

納涼夕涼み

例年8月、平日2日間、午後4時~午後7時

 

お問い合わせ

神戸市都市局市街地整備部業務課

☎078-595-6751