50+カンパニー

シングル以上、既婚未満のアラフィフ日記

惜しまれる人

先週でお掃除の方が退職されました。

お掃除の方とは会社がある建物のお掃除をされている方で、ミスターオクレさんを真っ直ぐにして動きをもう少し機敏にした感じ。どこか愛嬌があって温かい目で見てしまう、可愛らしいおじさまです。時々エレベーターでバッタリ居合わせる事がありました。

 

 

エレベーターはガラスというか鏡というか、全面深い真鍮色のピカピカした特殊なもので、全部で6基あります。片手にスプレー、もう一方は小さな手でふかふかのクロスをガッシと掴み、軽快に拭き掃除をされていました。エレベーター以外でお見かけしたことはないので、エレベーター担当でいらっしゃったのかもしれません。

 

フロアまでのわずか1分程では2〜3往復の短いやり取りにしかならないけれど、毎度何とも良い気分になるので、エレベーターが開いて姿が見えるとおみくじで当たりを引いたようでした。

 

 

良い気分。。。どんなのがあったかな、書き出してみます。

優しい気持ち、さわやかな気持ち、前向きな気持ち、楽しい気持ち、安心な気持ち、慈しみのような気持ち。

こんなにも色々😌🌸

エレベーターを出る時に得る「良い気分」の正体は、これらが全部合わさったもののようです。

 

 

 

やりとりと言ってもあいさつと、例えば「コロナで除菌が大変ですね」とか「いつもありがとうございます」とか私が一方的に声をかけるもので、お返事は拭き拭きしながら「そうだねー」とか「はーい」といった短いものです。

 

だけどとにかくハッピーをいただくのです。

 

今思うと、なんだかいつも楽しそうだし、自然体だからかなぁと分析しています。

私の声掛けに返事だけというのも軽やかで良し。

そうだ、この方は絶対常に一生懸命だと、何故か確信も持てたなぁ。

 

 

 

退職を知ったのは、オフィス受付前で総務の人と話をされているところを通りかかった時でした。オフィスエリアで姿を見るなんてこれまでなく、手には花束があり「えーー、残念ですー」と聞こえてまさか!と。

後から総務に聞きに行くと、その日が最終日で心臓の手術のため2日後から入院されるとのことでした。

 

御年73歳、勤続30年でいらっしゃったそうです。

 

震災前の華やかな頃から今日までの、時代や人の移り変わりをここで見て来られたのだなぁ。。。

 

 

入社3年目とまだ浅く、たまにしか居合わせない私の存在は、おそらく記憶にないことでしょう。こんなにシミジミしている者がいるなんて、思ってもみないでしょうね。

 

 

 

ガツガツした欲や腐ったところが少しも感じられず、

ひとりでもどこか楽しそうでいて軽やか

 

状況によって態度がかわることもなく、

常に真摯に取り組んでいる

 

 

それって信頼感や感じの良さにつながり、付き合いの長さ・深さに関係なく、すぐ人に伝わるんだなぁと思いました。

 

 

「気持ちがよい人」はやはり惜しまれるものですね。

 

 

手術の成功とご回復を心からお祈りしています。

 

 

 

Life is like a river. Float with joy and ease.

- Anonymous